X
    Categories: VRビジネスVR企画特集

【STORY × よしみカメラ】「カメラ販売店という立場からVR業界を支える」

株式会社よしみカメラは宮崎県にあるカメラ専門店です。パノラマ撮影機材”Nodal Ninja”、360°ビデオ撮影用レンズ iZugar、忍者レフという商品を取り扱っており、スイスのRoundshot、iZugar社の日本総代理店として関連製品の販売なども行っています。今回はカメラ販売を通してVRの普及に携わっている山崎眞嗣様にお話を伺いました。

ーーVR業界において御社が行われていることをお伺いできますか?

よしみカメラ山崎様(以下山崎):
弊社は昔からパノラマ機材・カメラを扱っている関係で、業界の方からVRに関する相談をいただくことがあります。また”Nodal Ninja”というパノラマ雲台の専門業者の機材の代理店をさせていただいています。よしみカメラのサービスとしては、スチールパノラマに関する機材の提供、またご希望があればツールなどのレクチャーを行っています。近々、簡単なパノラマツアーを作れるようなシステムを提供する予定です。

ーーVR業界に携わるようになったきっかけは何だったのでしょうか?

山崎:
弊社の代表の一木が2004年にドイツで行われた世界最大のカメラショー「フォトキナ」に行った際、フィルムで撮影するパノラマ雲台メーカーの代理店になったことがきっかけです。

そのうちに国内でもパノラマといえばよしみカメラだというイメージが浸透し始めて、その流れでいろんなご相談を受けるようになりました。またこういう機材を扱ってほしいというご要望があって”Nodal Ninja”を取り扱い始めました。

私自身も、パノラマの撮影を開始した理由は販売の勉強のためです。その中でいろいろなツールに触れる機会もあり、一般の方々より情報を得やすかったということもあって、VR業界に参入していきました。どちらかというと、気が付いたらもうそこにいたというような感じですね。

ーー御社のクライアントの傾向はどういった方が多いのでしょうか?

山崎:
パノラマ写真の事業を開始した当初は、測量の際に現地の状況を360度撮影しておきたいという方や、プロフォトグラファーの方が主なお客様でした。それからGoogleストリートビューの撮影が開始されて以降は、カメラ業界とは全然関係のない業界の方々も増えました。Googleストリートビューの影響がかなり大きいと感じております。

ーー御社へのお問い合わせはどういったものが多いのでしょうか?

山崎:
7、8割は、Googleストリートビューの撮影用機材についてですね。それ以外ですと建築関係で撮影したいというお客様や、趣味で撮影されている方からのお問い合わせです。ここ数ヶ月でお問い合わせの内容が少し変化してきたと思います。既にGoogleストリートビューを撮影されているお客様の中で、もっとクオリティーの高いパノラマ画像を撮影したいということで、使ってる通常の機器よりワンランク上のものを紹介してほしいとか、もう一つ、二つ上のものを作りたいので違う撮影方法はないだろうかなどのご相談が結構出てきております。

ーークライアントから特殊な撮影に関してお問い合わせをいただくことはありますか?

山崎:
10メーターの高所から撮影するパノラマ専用のポールを弊社が取り扱っていますので、そういった高所の撮影に関してはよく機材のご相談をいただきます。それ以外の特殊な撮影に関するお問い合わせは意外と少なく、そういった依頼は恐らく自分たちでも解決できるだけのものを持っている日本でもトップのクリエイターの方に依頼が行っているのではないでしょうか。

ーーカメラをご提供されてる中で、御社としての強みとはどういうところになるのでしょうか?

山崎:
やはりカメラには各社の特性がありますので、撮影の目的に応じた機材を含めてご相談していただけます。弊社はもともとカメラ専門店ですので、豊富な知識やノウハウを元に、皆さまに対して有益な情報をお伝えできるのではないかと考えております。

また特殊な機材を使いたいときや、特殊な撮影をしたいというときに、対応する機材がなくとも弊社の知識やネットワークを活かしてゼロから作ることなどもできます。お客様のご要望に合わせて、こういう雲台を作りましょうというアドバイスができるところが弊社の強みだと思います。

ーー今後VR業界においてカメラがどのように変化していくかのイメージはございますか?

山崎:
まだまだ撮影される方も作られる方も少ないと思うので、今の形のままどんどん広がっていくのではないかなと思います。高齢者の方を筆頭に、パノラマ写真を見たことがないという人は大勢いらっしゃいますので、次の何かが起きるとすればそのあたりの人々に認知が広まってからでしょうね。

ーーありがとうございます。最初にツールのレクチャーをされていると伺いましたが、お問い合わせは多いのでしょうか?

山崎:
やはり需要はあるようで、問い合わせは結構来ますね。最近増えていまして、月に7件、8件はいただきます。Googleストリートビューの撮影などは、特に東京とか大都市圏ですと各社ともにしのぎを削っておられるので、そこから先に繋げるためにエンドユーザーへ何かを提供したいと思われるようですね。

レクチャーだけではなく、そういった制作の部分をどこかに依頼できないだろうかというお話もいくつかいただきます。撮影の方は自社だけで完結できますが、ではそれをどういう風にアップすればいいのか、撮影した素材をどう活かせばいいのか、ご存知でない方が多いですね。皆さん声には出さなくても、撮影した素材を活用したいがどうすればいいという思いはかなりあるのではないかと思います。

ーーVR業界において今後チャレンジしてみたいことなど何かございますか?

山崎:
360度ビデオにも携わっていきたいと思っています。スチールはどうしても技術的に頭打ちだとは思うので、360度ビデオの方に次の可能性があると思っています。すでに数年前から360度ビデオについては専用レンズや180度の3Dビデオ機材などを提供させていただいておりますが、引き続き業界を引っ張っていく立場の方々に向けた機材・情報等を提供していきたいと考えています。

ー山崎様、貴重なお話を誠にありがとうございましたー

株式会社よしみカメラ
〒880-0032 宮崎県宮崎市霧島2丁目116-14

編集部 :