「ガラパゴス諸島」と聞いて、どんなイメージが浮かびますか?まるで太古の恐竜の生き残りのようなイグアナや、赤茶けた岩が延々と続く砂漠などが浮かぶのではないでしょうか。
南米エクアドルにあるこの島は世界初の自然世界遺産で、絶滅危惧種を含む多種多様な生き物が生息しています。日本とは地球の反対側にあるこの島。一度は行ってみたいと思いませんか?
実際に訪れることはなかなか難しいですが、Googleストリートビューを使えば、この地球の「ロストワールド」ともいえるガラパゴス諸島で、あたかもそこにいるような追体験をすることができます。では早速ガラパゴス諸島へ!
の、ちょっと前に、ガラバゴス諸島について学んでみましょう。
本記事の内容
ガラパゴス諸島とは
場所は赤道直下、南米エクアドル本土から西に900kmのところにあります。19の主な島といくつもの小さな島から構成されており、500万年~1000万年前の火山噴火によってできたといわれています。また、「ガラパゴス」はスペイン語で「ゾウガメ」を意味する「ガラパゴ」からきております。巨大なゾウガメのイメージ、ありますよね。
実際ガラパゴス諸島には、ゾウガメを含む多種多様な生物が生息し、独自の生態系を築いています。この島独自の生態系が、イギリスの自然学者チャールズ・ダーヴィンの『進化論』(生物は長い時間をかけて変化するものという考え)のきっかけとなったのは有名です。生態学や自然科学に深い関心をもつ人にとっては夢のような島といわれます。
余談ですが、「ガラケー」の「ガラ」はこの「ガラパゴス」が語源と知っていましたか?「お財布」「ワンセグ」「着メロ」等、日本独自の多機能な携帯電話がまるでガラパゴス諸島の様々な島のようだ、という説と、日本独自にどんどんマニアックに発展していき、ガラパゴス化している、という説もあります。
さあ、では早速ガラパゴス諸島へ行ってみましょう!火山地帯であることもGoogleストリートビューの噴煙の様子から一目でわかります。「ガラパゴス諸島は独自の生態系を築いている」と前述しましたが、どのような生物がいるのでしょうか?
ガラバゴスの生き物
ストリートビューは道案内だけでなく、様々な種類の生物を記録しており、普段の生活の様を感じ取ることができます。
ガラバゴスゾウガメ
寿命100年。脊椎動物の中で最も長生きとされる亀です。大きさも甲羅が130cmもあり、人間の子供と同じくらいの大きさで陸ガメでは最大種!また、甲羅の大きさや模様が島ごとで違います。
ガラパゴスアメリカグンカンドリ
このアメリカグンカンドリは、大西洋側で広く分布しており、フロリダ州や西インド諸島で繁殖しています。このガラパゴス諸島のアメリカグンカンドリの特徴は、「アメリカの本土で分布する個体と10万年もの前から交配されてないこと」だそう。そのため、本土のアメリカグンカンドリとはまるで別の種に!島に2000羽前後しかいないこのガラパゴスグンカンドリは絶滅危惧種とされています。
ガラパゴスウミイグアナ
世界に数多の種類がいるイグアナですが、このガラパゴスイグアナは、海で泳ぐことができます。イグアナで泳ぐことができるものは、このガラパゴスイグアナのみで、体温調節が困難な爬虫類が海で泳ぐことも驚異的ですが、このイグアナは最大で9mもの深さまで潜ることができます。
しかし、日中などのほとんどの活動時間はこのストリートビューのように日向ぼっこをし体温の調節のために時間を費やすそうです。このイグアナもガラパゴス諸島では代表的な生物とされていますね。
Googleストリートビューで海の中へ!
陸上での生物を紹介いたしましたが、海の世界でもストリートビューを楽しむことができるのです。
海上からこのように島を撮影したビューもある一方で、海の中でもストリートビューを楽しむことができます。特にガラパゴス諸島の海はきれいなため、海中の模様がより幻想的に伝わります。
ガラパゴスアシカ
このアシカはガラパゴスアシカといい、ガラパゴス諸島のアシカは人に対する警戒心が薄いとされています。観光客や地元民のためのベンチはアシカたちによるお昼寝スポットになっているそうです。このストリートビューをみても、とても近い距離でアシカの群れが泳いでいるのが分かりますね。
なぜGoogleストリートビューに残したのか
陸の広い範囲や海の奥まで、Googleがガラパゴスの姿を残しているのは、単に「美しいから」ではありません。この動画を見ればわかるように、googleは海中、陸上、今のガラパゴスをより多くの人が知って環境問題や生物の種の保存の重要性をストリートビューを通して伝えようとしています。
ガラパゴスの生物は島に天敵がいないため、人間に対して警戒心がありませんでした。そのため人間によって乱獲され多くの生物が絶滅危惧となってしまったのです。現在はこのストリートビューの撮影にgoogleと取り組んだ、チャールズ・ダーヴィン財団をはじめ、様々な人々が同じ過ちを繰り返さないために生物の保存に取り組んでいます。
もちろんより多くのユーザーに楽しんでもらうためという一面もGoogleストリートビューにはあります。その一方で、高い技術力を活かして種の保存や自然環境の保護という使命感も持って、活動を進めているのですね。
普段、行かない土地、特にこのガラパゴス諸島には旅行でもなかなか踏み込めない土地だと思います。輝くように綺麗な海、多種多様な生物と共存し生活する人、一方で絶滅危惧種もおり、美しさと脆弱性を兼ねそろえたこの島。ストリートビューをとおしてより多くの人がガラパゴス諸島を知れば何かを感じるかもしれません。
Googleストリートビューがあれば、世界のあらゆる国へいつでも旅立つことができます。陸だけでなく、海の中へも。ワクワクは目の前にあります。