(引用元:はまの景)
日本の三大中華街!どこまで似てる??
世界の人口の中でも中国人が占める数はずば抜けており、中国本土以外の国に居を移している中国人も少なくありません。中国本土から海外へ移住している中国系移民の方のことを一般に「華僑」と呼んでいます。特に清の時代以降は華僑の対外進出への志向性が強く、世界中の至るところに華僑の生活やビジネスの拠点であるチャイナタウンが形成されました。
もちろん、隣国である日本への移住を果たした華僑も多く、特に横浜、神戸、長崎の3エリアを中心に華僑人口が多くなっています。今日ではこれら3エリアは「日本の三大中華街」として位置づけられています。カテゴリーとしては同じ中華街でありますが、それぞれルーツが異なり、独自の特色を有しています。ここではストリートビューを通じて、三大中華街を比較しましょう。
日本最大級の中華街|横浜中華街
横浜市中区の山下町一帯に広がる横浜中華街は、広さ500平方メートルという日本一の面積を誇っています。欧米やアメリカにも中華街があるなか、カナダのバンクーバーの中華街のみと姉妹提携を締結しています。もしかするとバンクーバーの中華街と似たような雰囲気が漂っているかもしれませんね。
中華街の四方は合計10基の門で囲われています。なかでも東西南北の4基の門には深い意味があり、中国が古来より城内へ侵入する邪対策として守護神を置いた時の風習に従って配置されています。また、それぞれの門は陰陽五行に基づき「青」「赤」「白」「黒」で彩られており、デザインが異なりますので、視覚的にも楽しめるようになっています。
東西南北の4基の門のほかには、2基の市場通り門、天長門、地久門、西陽門、善隣門があります。1955年に建立された善隣門は横浜中華街のシンボル的存在となっています。
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善隣門から中へ入ると、300メートルの大通りが続きます。
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横浜中華街
公式HP
華僑人口は日本一|神戸・南京町
続いて、神戸です。神戸にある中華街は「南京町」と言います。横浜中華街に比べると、規模が小さいですが、華僑の数は横浜の2倍にも及び、日本一を誇っています。というのも、神戸自体が日本人と華僑が隣人として付き合う街として発展してきたためです。
東西200メートル、南北110メートルの敷地内には、赤を基調とした中華らしいお店がズラリと並んでいます。南京町の西側には西安門、南側には海榮門、そして東側には長安門が建っています。こちらは長安門の入り口付近の様子です。
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長安門をくぐり、暫く歩いていると、広場に到着します。春節祭や中秋節などのイベントがあった時にはここで獅子舞などが披露され、お祭りムードになります。
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南京町には澳門街、珠海街、長春街、香港街などがあります。地域ごとに異なる風情を楽しむことができる点は南京町ならではの魅力と言えるでしょう。
南京町
公式HP
周辺には中国系のお寺も多数!|長崎新地中華街
長崎の中華街の正式名称は「長崎新地中華街」です。鎖国時代、中国とオランダに限定し、長崎・出島での貿易が認められていたのは有名ですが、その時代の名残りもあり、長崎には今も中国風の街並みが広がっています。
長崎新地中華街は横浜や神戸に比べると規模が小さく、約30店舗が軒を連ねているのみ。中華街の四方には東門、西門、北門、南門が建っています。以下は南門付近の様子です。
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道路を挟んで南門の向かいにあるのは湊公園です。毎年旧暦の正月に合わせて催される春節祭のメイン会場でもあり、御影石で出来た高さ50センチの石畳舞台、中国の蘇州地方に伝わる建築様式で建てられた石造りの表門・裏門などが設置されています。
南門をくぐると、中華のお店が並んでいます。もちろん、長崎名物として知られるちゃんぽんや皿うどんを提供しているお店もありますよ。
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さらに長崎新地中華街の周辺にも、唐人屋敷跡、唐寺、聖寿山崇福寺、東明山興福寺など、中国との密接なつながりを感じられるスポットがたくさんあります。長崎と中国との関係に興味がある方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
長崎新地中華街
公式HP
まとめ
横浜、神戸、そして長崎には「華僑」が多く居住しており、「ラーメンは日本の国民食」と言っても過言ではない程、中国文化を日本に根付かせてきました。中華が美味しいのはもちろん、お店の雰囲気や飛び交う中国語、そして「朱赤」の強い独特の街なみなど、日本国内にいながら異国を感じさせてくれる貴重なスポットです。
さらに中華街の四方には風水に基づき設置された門があります。デザインや造りはそれぞれ異なるため、門を眺めているだけでも十分楽しむことができます。本家の中国(または台湾)の街並みを脳裏に浮かべながら歩けば、楽しみが倍増するかもしれませんね。