株式会社Cyber Z|【2017年版】おしゃれオフィス20選

筆者: 編集部

『2017年おしゃれオフィス20選』取材の第一弾は、(株)サイバーエージェントの100%子会社であるCyber Zです。スマートフォンに特化した広告マーケティング事業を軸に、サンフランシスコ・台湾・韓国と、事業範囲は世界へと広がっています。「設立から1年後に、雑居ビルからマークシティにオフィスを移したことで大きく変わった」というお話など、オフィスに対する捉え方と今後のビジョンなどを伺ってきました。
 

『2017年おしゃれオフィス20選』とは、360度見渡せる 『360度VRフォト』と『Googleストリートビュー』を用いて、オフィスを紹介することを目的とした昨年大好評だった企画の2017年版です。弊社代表との対談形式にて、おしゃれなオフィスや働く環境に関してお話を伺います。
 
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2009年に従業員3人でガラケー事業からスタート

 
●LIFE STYLE代表 永田(以下永田)
はじめまして。LIFE STYLEの永田です。今回は、おしゃれオフィスの取材にご協力頂きましてありがとうございます。これは、「企業様のオフィスの中を360度見せながら、弊社が取り扱うVRコンテンツについてもっと知ってもらいたい」という昨年大人気だった企画です。今回は2017年最初の取材となります。
まずは御社の事業内容をご紹介ください。
 
○Cyber Z代表 山内様(以下山内)
弊社は2009年にガラケーの広告会代理店として立ち上げた会社です。当初は社員5人ほどで会社も雑居ビルでしたが、翌年にはオフィスもマークシティに移り、現在はスマートフォンに特化した広告マーケティング事業を中心にスマホを基軸にした様々な事業に取り組んでおります。また自社サービスとして、国内トップクラスのシェアを誇るアプリの効果測定ツール「F.O.X」や、国内最大規模である「OPENREC.tv」というゲーム・バーティカル動画メディアを運営しています。オフィスはサンフランシスコや韓国、台湾にもあり、次はシンガポールを検討しているところです。 
 

事務所移転による、思いもかけない効果

 
●永田
設立翌年にマークシティに移転したというのはすごいですね。なぜ移転を考えられたのですか?
 
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○山内
私たちは最初ガラケーの広告事業から始めたので、アポさえ取れる環境であれば良い、と思っていました。夏は暑く冬は寒い、みたいな小さなオフィスで始めました。ところが、段々事業が軌道に乗ってきた時、あまり綺麗ではない雑居ビルの一室だとお客様や面接でも来る方に好印象を与えられていないことに気づきました。会議室も何もなかったですしね。また、そう言ったスペース的なことだけでなく、社員の意識も変えたい、という思いがありました。
 
●永田
社員の意識、というと?
 
○山内
とにかく社員が当時、身だしなみに全く気を使っていなかったんですよ。「広告は形のないものだから、信頼で投資してもらう」というようなことを僕が取材なんかで言っていて、それで受注してくれても実際に来る社員が汚いというのは、ちょっと申し訳ない、恥ずかしいなっていうのがあったんです。それで従業員に何度も「シャツが汚いからちょっと買ってこい」とか「クリーニング出してこい」とか伝えても全く直らなかったんですよね。それが渋谷駅直結のマークシティに移ると、おしゃれな人たちがたくさん働いているので、自発的に意識が変わったというか。自ら変わっていくのを感じました。
 
●永田
社長がいくら注意しても改善されなかったことが、オフィス環境が変わったことで一変したんですね。
 
○山内
そうなんですよ。綺麗な格好の方々とエレベーターに一緒に乗った時に、恥ずかしい思いをするのは自分ですからね。この経験から私は、働いている人の質や会社のモラルって、オフィス環境とも大きな相関関係があるな、と。「どんなに社員が汚くてもオフィスが狭くても、業績さえあげれば良いじゃん」という考え方だと、「儲かっているけどモラルがない会社」ということになってしまう。そういう点では、起業2年目からそう言ったことにしっかりと意識を持てたことはとても良かったと思っています。
 
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出資と共に下した、事業内容変更の大きな決断

 
●永田
それにしても、起業から2年目でマークシティに移転した、というのはすごいです。
 
○山内
そうですね。2009年にガラケー広告で事業を始めて、しばらく赤字と黒字を繰り返すようなギリギリの売り上げだったんです。そこで「もう倒産か」という時に親会社から1,500万円くらいの出資を受けることができて。その時に「次の事業は、ガラケーから全てスマートフォンに切り替えます」と伝えたのですが、それが私たちの礎を築く大きな決断となりました。それまで月の売り上げが1,000万円くらいだったのが5,000万くらいにまで一気に伸び、将来的にやってくるだろう競合の参入障壁を築こうと思って「F.O.X」も立ち上げました。それが今でも会社を支える基盤となっています。
 
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●永田
出資と共に業態変更したことが、その後の発展へと繋がったのですね。営業会社が優秀なエンジニアを採用しようとすると、カルチャーが違いすぎて難しいという話をよく聞きます。御社の場合はいかがでしたか?
 
○山内
本当にそのその通りです。特に最初の一人目の時には実体は何もないので、相手に信じてもらう、覚悟を持ってもらうしかないわけですよね。いかにも営業会社っぽいとエンジニアに敬遠されてしまうため、受付を綺麗にしてビジョンを掲げてみたり、モニターを作ってみたり、と色々外見を整えていきました。
 
●永田
内面のハードを整えていくことで、「こういう環境を用意しているよ」「こういう人たちが集まってくる場所なんだよ」っていうところをアピールしていったのですね。
 
○山内
そうですね。今「OPENREC.tv」の開発リーダーやっている中村が、「F.O.X」のもともとの生みの親なんですけど、彼は大手企業出身の人間なんです。すごいきっちりした会社で働いていた後にCTOとしてベンチャーの立ち上げもしていて、両極を経験している彼は絶対に採りたいなと。彼の人柄を分析して、色々考えて無事入社いただきました。また、僕がしばらくサンフランシスコへ行っている間に彼がエンジニアの採用をし、事業を立ち上げていて、帰国する頃にはエンジニアが働きやすい雰囲気になっていたんです。それはとても良かったな、と。
 
●永田
かなりの裁量を任せたから実現したのですね。それは理想的ですね。今現在最も力を入れている業務はなんですか?

 

今最も力を入れていることは、「固まらないこと」と「CyberZらしさ」の追求

 
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○山内
その時々で変わるというのもありますが、過去に傾倒して失敗することが多かったので、逆に「これ!」と決めないように心がけています。どこかに注力しすぎることで中途半端になることもありますしね。今は、「どの事業」というより、文化を大切にしたいと思っています。うちには色々な人種が色々な価値観を持って集まっているので、厚みは出ている一方でCyberZらしさというか、CyberZの創業以来大事にしている文化が薄まっちゃう気もしていて。そう言った「らしさ」の活性化、というのは今意識していることですね。
 
●永田
CyberZらしさとはどういうところになりますか?
 
○山内
色々ありますが、一番大きいところでいうと「挑戦し続ける」。月並みな言葉になってしまいますが、もともと「伝説の会社を作りたい」という想いがあって26歳で創業しています。今すでにあるものを横流ししてもしょうがないと思っているので、「今ないもの」を生み出すには、やっぱり挑戦することが大事で。そこで「F.O.X」が生まれて価値が生まれて、「OPENREC.tv」などのメディアでBtoCのサービスを提供することで、企業価値も上がっていくと思っています。そういった新しいことにトライし続けていける風土を大切にしたいですね。
 
●永田
実際にどんどん変化を続けていますもんね。一方で、組織が大きくなることで従業員との間に少し距離ができたり、起業当時とは距離感が違ってくると思います。その辺りで心がけていることはありますか?
 

事業拡大に伴い導入した「ビジョンプレゼンテーション」「共通言語」

 
○山内
昔は、社内のあちこちで声をかけて一緒に飲みに行く、というベタベタなコミュニケーションを頻繁にとっていました。しかし今は全社員とそんなことはできないので、不公平になってしまいますよね。そこでコミュニケーションの方法を変え、3ヶ月に一度僕自身が「ビジョンプレゼンテーション」を行っています。セルリアンタワーで行ったり海外支社にも同時中継したりと、一般的な社内プレゼンとはだいぶ違うと思います。「経営者が何を考えているか分からない」「会社の方向性が見えない」と言った声をこれで解消できれば、と。
 
●永田
社内の文化作りだったり、ベクトルを同じ方向に向けていくっていう中で、共通言語とか社内言語って意識されていますか?
 
○山内
行動規範として「Code Of Conduct」というものがあります。これは、社員の意見をまとめてマネージャー陣で考えたものですね。全ての行動の基礎となるものなので常に意識しています。
 
●永田
現在のオフィスのお気に入りの場所はありますか?
 
○山内
昔はエントラスが真っ暗だったので、今のガラス張りの光の入るエントランスは広く見えて気に入っていますね。また、オフィスの中央にカフェスペースがあるのも、部門が違うヒトとも雑談なんかしやすくていいですね。人数が多くなればなるほど、仕事の話ばかりだとギスギスしがちですからね。

 
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スキル重視から、人間性の重視へ

 
●永田
御社は短期間で急成長されていますが、しんどかったフェーズってありますか?
 
○山内
そうですね。社員数を一気に150人から300人にした時ですかね・・・。自分自身気づかないうちに人が増えていっちゃって。採用を任せていた幹部は、やはりスキルをめどにして取る傾向があったので。
 
●永田
採用する側は、短期的に結果を出せる人を増やそうと。
 
○山内
そうそう。スキルだけで、人間性を見ていなかったので雰囲気が悪くなったりして。でも私自身は雰囲気を重視していて、長期的に見ると人間をしっかり見て「CyberZらしい人」を採用したほうが良いと思っています。柔軟性とか変化に対して対応できる能力を重視し、その上でスキルがあればなお良いと思っています。今後も、自分のポジションが決まっていながらも流動的に動ける人が欲しいですね。
 

今後のビジョン:「広告を超える!」

 
●永田
それでは最後に、今後進んで行くビジョンをお聞かせください。
 
○山内
「広告を超えていきたい」と思っています。社内で一致団結して一つの目標に向かってチャレンジしていける文化を加速させて、成功度を上げていく。若手を登用する文化もあるので、結果を出した人がどんどん次のチャレンジを行える土壌を作っていきたいです。
 
ー山内様 貴重なお話を誠にありがとうございましたー
 

取材協力:株式会社CyberZ 代表取締役社長 山内隆裕 様

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