
Matterport 空間の「全て」が抜き取られる世界へ
世界中でVR業界は盛り上がっており、コンテンツ・プラットフォーム・ヘッドマウントディスプレイなどさまざまな分野において日々イノベーションが生まれています。その中で今回ご紹介するものは、空間を認識し、奥行きごとそのまま抜き取るように3Dモデリング(3Dデータ化すること)できるカメラ「MatterPort」です。
今回は空間ごとVRで共有できるようになるこのカメラについてご説明します。
MatterPortとは?
実写の3Dモデリングを手軽に行うことを可能にした3DCGカメラが「MatterPort」です。今までの360度カメラと大きく違うところは、空間ごと撮影を行い、奥行きまで完全に再現したという部分です。MatterPortが撮影したデータは3D化することができ、まさしく本当にそこにいるかのように歩き回るようにして動くことも可能になっています。
実際に撮影されたデータを下の動画よりご覧下さい。
非常になめらかで、スムーズに動き回っていることがわかりますね。MatterPortではこのクオリティで空間ごと撮影し、奥行きまで再現したVRコンテンツとして見ることができます。また特筆すべき点は、オートメーション化しているので非常に簡単に撮影することができ、専門的な知識が必要であったりプロのカメラマンであったりする必要がないということです。
(画像参照元:MatterPort)
こちらがMatterPort本体です。値段は4,500ドルとなっており、日本への発送は未だ対応していませんので、現状入手するためには輸入という形で取り寄せる必要があります。
MatterPortの使い方
では実際に、撮影が簡単とは言ってもどのように行うのかをご説明します。
2-1. 撮影方法
公式が実際の撮影の様子を動画にしています。この動画のように三脚を立てて撮影を行います。
撮影には「Matterport Capture」という「iPad」のアプリを用います。このアプリに従って撮影することで全て完結しますので、詳しい知識などがなくても直感的に撮影を行うことができます。撮影者が行うことはカメラを撮影したいスポットに運ぶことと、周りを整理することだけです。撮影した映像はPC・スマートフォン・ヘッドマウントディスプレイなどで見ることができます。
撮影した後は、データをMatterPortのサーバーにアップロードすることで3Dモデリングされます。数時間ほどで3Dモデリングされたデータが戻ってくるとのことです。
3Dモデリングされた図
(画像参照元:MatterPort)
こちらが実際に3Dモデリングされた図です。上記のものは画像ですので動かすことはできませんが、ぜひ公式サイトで3Dモニタリングされた図に触れてみてください。空間が正確に認識された上で作成されていることがわかります。また全天球のモードでは高画質のパノラマツアーが楽しめます。本当にそこにいて部屋を見ているかのような感覚を味わうことができます。
公式サイト3Dギャラリー▶︎MatterPort 3D GALLARY
MatterPortが可能にする世界
MatterPortは今までになかった奥行きのある実写を可能にしたと言えるでしょう。活用法にはさまざまな可能性があり、どの業界でも効果を発揮すると期待されますが、「MatterPort」CEOのBill Brownは特に不動産業・ホスピタリティー業・旅行業社などと相性が良いと言っています。
クオリティの高いバーチャルツアーを用いて、本当にそこにいるかのような感覚で景色・室内を見ることができるので、もともとVRと相性の良い業界ではより高い効果が見込めます。
現状でも小型である「MatterPort」ですが、今後はより小さくなり、スマートフォンのようにポケットに入れられるほどの大きさを目指しているとのこと。そしてそのうち誰もがいつでも3Dの写真の撮影ができるような展望を抱いているとのことです。
まとめ
以上がMatterPortの説明でした。簡単かつ手早く3Dモデリングができるデバイスで、この先アジアへの進出も視野に入れています。次回は実際に導入し、3Dモデリングを体験している様子をご紹介します。
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