2007年に開始したGoogleストリートビュー。最初は公道だけでしたが、2011年には屋内の撮影も開始し様々な地域、施設などで撮影を行っています。今では、「え、そんなところにも?」と思うような場所にもストリートビューが入っていることも。
今回は、そんな海外のストリートビューをご紹介します!
本記事の内容
モンブランってどんな山?
「モンブラン」と聞くと何を思い浮かべますか?やっぱりケーキを想像する人が多いと思いますが、今回紹介するのはその語源となったモンブラン山。「モンブラン」とはフランス語で「白い山」という意味で、フランスとイタリアの国境に位置するヨーロッパアルプスの最高峰の山のことです。近年ではテレビタレントのイモトアヤコさんが登頂したことで話題になっていましたね。
実際にモンブランを登るとなると、世界で最も過酷な山のひとつであり、標高約4,810mの山頂まで辿り着ける人はごくわずかだそう。(参照:Wikipedia)
ちなみに日本の最高峰である富士山は3,776mですので、1,000mも標高の高いモンブランの登山がいかに厳しいかがわかりますよね。
(参照:merlune)
ですがその山頂から見る景色もまた最高峰。山頂からの絶景を一目見ようと、今まで何人もの登山家が命がけでモンブランに挑んできました。
いざ私たちがその景色を見たいと思っても、海外に行く必要があり、登山の準備をする必要があり、そして過酷な雪山を踏破する必要があり…現実的には難しいでしょう。
しかし、実は登山する必要はないのです。なんとモンブランにもGoogleストリートビューが導入されています!
モンブラン山群のGoogleストリートビュー撮影ルート
通常のストリートビューは、GoogleマップやGoogle検索から見ることができますが、モンブランには専用の特別マップがあります。こういったことからもGoogleがモンブランのストリートビューに力を入れていることが分かります。
またモンブランほど巨大な山になると登るのにも様々なルートがあり、クライマーによって辿る道のりはもちろん違います。この特別マップでは、一つのルートだけではなく様々なルートで特徴的な撮影を行っているストリートビューが公開されているのです!
実際にマップを見てみると4つのエリアが表示されており、それぞれのクライマーが撮影したストリートビューもしくは動画がマップに掲載されています。ぜひ下の画像をクリックして実際に特別マップをご覧ください。
「Train in the Valley」ふもとでトレーニング
↓↓画像をクリックするとマップページまで飛べます↓↓
「Discover the mountain with famed exprores」登山家目線で山を登る
↓↓画像をクリックするとマップページまで飛べます↓↓
「The Changing massif」変わりゆく山群
↓↓画像をクリックするとマップページまで飛べます↓↓
「Climb the gouter route」グテールートを登る
↓↓画像をクリックするとマップページまで飛べます↓↓
本来であれば登った人でしか見ることのできない、春の麓から冬の山頂のモンブランまで素晴らしい絶景を360度で見てみましょう。
いざ撮影 〜決死のストリートビューを見てみよう〜
まだ雪が残る春ごろのモンブランの崖からストリートビュー
↓↓画像の上でクリック&ドラッグすると、360°の景色が楽しめます↓↓
アイスクライミングストリートビューまで見れるストリートビュー
↓↓画像の上でクリック&ドラッグすると、360°の景色が楽しめます↓↓
上の画像のようなストリートビューをどうやって撮影しているのか気になるところですが、皆さんご存知ですか?
このプロジェクトを行うにあたり、Googleはまず数多くの写真家・ロッククライマー・登山家・トレイルランナーから精鋭を募りました。そして登るのですら困難なモンブランを撮影するために、世界に例を見ないプロフェッショナルたちが集まったチームが生まれたのです。下の動画では撮影のシーンを垣間見ることができます。
〜Google公式動画〜
撮影方法は山の位置によってばらばらですが、主にリュックのような形でカメラを背負う、ストリートビュー専用の徒歩用撮影機材(トレッカー)で撮影しています。
ストリートビューの撮影方法は多種多様で、その場所の撮影に最もふさわしい手段で撮影されます。今回公開されているモンブランのストリートビュー撮影方法はトレッカーですが、他にもトロリー(手押し車)やトライク(自転車)などで撮影することもあります。(参照)
ストリートビューだけでなく、360度動画も公開されています。画面をクリック&ドラッグして周りを見渡してみてください。真下を見てみると、最高峰ということが伝わるくらい高いですね。
ここまでしてGoogleが撮影する理由とは?
Googleによれば、地球温暖化の影響によりモンブランの氷河を含む山の様子は大きく後退しつつあるとのこと。Googleは公式ブログで「ストリートビューにより、今日のモンブランの姿を記録に残しておくことにもつながるのです。将来の登山家や科学者たちが振り返るための素材を残す意味もあるのです」と述べています。(参照)
まとめ
Googleが積極的に撮影を行なっているのはモンブランだけではありません。環境問題まで考えた上でストリートビューにして後世に残そうとしているプロジェクトもあります。今後Googleがさらにどういうストリートビューを撮影していくのか、目が離せませんね。