あの福士蒼汰も耳元で囁く|VR音響を使った事例5選

筆者:手島 理志

(画像参照元:花王 リセッシュ プレジャーブーケ 360° 動画広告 福士蒼汰
 
先日(「VR音響ってなに?」聴覚から始まる没入感)で「VR音響」について説明をしました。VR音響とは簡単にいうと、「向いている方向によって聞こえる音が変わる音響」で、リアリティや没入感をさらに高めるために使われています。注目を浴びている手法ですが文章の説明だけではなかなか分からないと思うので、今回は実際にVR音響を使っている事例やアプリ、アトラクションをご紹介いたします。記事の最後にはあの福士蒼汰さんが耳元で囁いてくれる動画も!?お楽しみください。

VR音響について

VR音響とは「空間音声」や「VR立体音響」、または「360度音響」などと呼ばれることもあり、音響が立体的に聞こえ、前後左右を意識して聞き取ることができる音響のことです。VR動画内にて用いられる時には自分で動かした方向や、ヘッドマウントディスプレイをつけている際には顔を向けた方向によって聞こえる音が変わるようになっています。
 
参考記事▶︎「VR音響ってなに?」聴覚から始まる没入感
 

VR音響の使われている事例

より効果的なVR音響を実現するために重要なことは、ヘッドトラッキング機能、つまりユーザーの頭の動作に合わせて音が反応すること。通常のVR映像にVR音響を加えることで、ユーザーの没入感を高めることができるのです。
 
これから紹介するものはすべて特殊な音響設定のされているものばかりですので、実際に体験できるものはぜひイヤフォンかヘッドフォンをして聞いてみてください。
 

New Orleans Jazz with Spatial Audio

まず最初に紹介するこちらの事例は、VR音響を感じる上でもっとも分かりやすい動画かもしれません。シチュエーションの違うシーンを数種類並べて再生し、それぞれ音の出所が非常に分かりやすい作りになっています。

↓↓画像の上でクリック&ドラッグすると、360°の景色が楽しめます↓↓

※スマートフォンでご覧になる場合は、YouTubeアプリで再生すると360度動画がお楽しみいただけます

男女二人組のシチュエーションと、ジャズバンドの演奏のシチュエーションが交互に入れ替わります。画面を動かすと両耳で聞こえていた声がだんだん片耳だけに聞こえるようになっていき、背中を向けると遠いところで話しているようになります。実際に現実で人の声を聞き取る時と変わりないように聞こえますね。

年の瀬にVRオーケストラ

こちらも上の事例と同じように、演奏をステージ上から撮影・録音したものになります。オーケストラの中心にカメラが置かれており、その周りを囲むようにして演奏が行われています。

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※スマートフォンでご覧になる場合は、YouTubeアプリで再生すると360度動画がお楽しみいただけます

ぐるりと見回すと指揮者が目の前に立っており、その背中には観客席も垣間見えます。いつもなら絶対に見ることのない景色にただそれだけでもドキドキしてしまいますね。VR音響のないVRコンテンツだと、この動かせる映像を楽しんでおしまいでしたが、VR音響を導入することで、素晴らしい演奏を目と耳で楽しむことができるのです。


↓↓画像の上でクリック&ドラッグすると、360°の景色が楽しめます↓↓

360°VRホラードラマ 怨みの家 / ハウステンボスVRホラーハウス


※スマートフォンでご覧になる場合は、YouTubeアプリで再生すると360度動画がお楽しみいただけます

VRは元々ホラーコンテンツとの相性が良いですが、VR音響を合わせることでその効果は倍増します。後ろから聞こえる音や、耳元で囁かれる声など。本当に自分に近づいてきているような感覚を味わうことができます。立体的な音響は聞こえてくる方向や、音量の大小で距離感も表現することができ、VRで作られた空間をさらにリアルなものに作り変えることができます。

さらにホラーのVRコンテンツで、映像と音楽に加えて身体の動きまで組み合わさった事例がこのアトラクションです。

htb_vr_place

こちらは長崎のハウステンボスにあるアトラクションのVRホラーハウスです。VRヘッドマウントディスプレイと迫力のある音響に加え、恐怖を倍増させる仕掛けを備えたギミックチェアにより、全感覚で楽しむホラーアトラクションとなっています。身体も一緒に動くことで脳は完全に錯覚し、映像の世界に完全に入り込んでしまいます。
 

なごみの耳かき

一部界隈で大人気のコンテンツがこちらの「なごみの耳かき」です。アプリとして配信中で、視覚と聴覚を通して癒されることが目的のゲームになっています。
 

 
ヘッドマウントディスプレイを装着して体験するゲームで、頭の角度や高さによって声の変化や音の変わりようを感じることができるのだとか。実写ではなくともVR音響を体験できる事例です。
 

花王 360°動画広告 福士蒼汰 / 大島優子

こちらは花王の製品、リセッシュのプロモーションで使われた事例です。VR動画と違い画面を自分で動かすことはできませんが、福士蒼汰さんが耳元で囁く時にはそちらのイヤフォンから声がするようになっており、本当に自分の耳元で囁いているかのような気分になってしまいます。
 

 


 
広告とは思わずに、ついつい自分から見てしまうのではないでしょうか?福士蒼汰さんと対になる形で、大島優子さんの動画もあります。どちらもファンの人にはたまらない作りになっていますね。こういった使い方で話題を呼び、商品のプロモーションに使うこともできます。

3. まとめ


以上がVR音響の用いられている事例集でした。VR音響の使用例はまだまだ多くありませんが、VRが今後ますますリアリティを追求していくためには必要不可欠な要素と言えるでしょう。視覚だけでなく聴覚でも360度体感することができるようになり、より没入感を高めることのできるVR音響。さらに多くの活用例が登場することが楽しみですね。

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