こんにちは!360度VRカメラマンの桃子です!ずいぶん気温が上がり、春の気配が近づいてきましたね。自然に触れるのが好きな私は、お花見が待ち遠しいです。
それでは早速、桃子がゆくシリーズ第4弾を始めたいと思います!花粉症なんて吹き飛ばす勢いで張り切っていきましょう。
普段の撮影では、一案件につき15か所前後の場合が多いのですが、今回はなんと100か所を超え、時間にして5時間半!一体どんな施設だったのでしょうか。渾身のストリートビューを楽しみにしていてください!
本記事の内容
今日の撮影はここ!
今回撮影に伺ったのは、埼玉県日高市にある埼玉国際医療センターです。前回のブライダルスタジオ様からガラリと変わりましたね。人の命と深く関わる現場の撮影です。それでは、どのような場所なのかご紹介していきましょう!
埼玉医科大学国際医療センターってどんなところ?
埼玉医科大学国際医療センターは埼玉県日高市にあり、大学病院では日本で初めてJCI(国際病院評価機構)に認定された病院です。
また、2020年に東京で行われるオリンピックに向けての「オリンピック病院」にも選定されています。オリンピック病院とは選手、IF、NOC、IOC関係者のために選定された病院で、東京会場については合計で10病院が選定されています。各国の代表選手を受け入れる水準を満たしているということは、非常にレベルが高い医療機関であることが分かります。
※立候補ファイル第11項「大会の安全、セキュリティ及び医療サービス」参照
医療センターと聞くと『病院とはちょっと違うのかな』と感じますが、すぐ近くに大学の付属病院があることから、それぞれ違う場所であるということをより鮮明に表すために医療センターという名称にしているそうです。診療内容も、大学の付属病院がほとんど全ての科を網羅しているのに対し、医療センターでは癌、救急、心臓に特化した専門性の高い病院として運営しています。「国際水準の医療を目指す心意気と、研究や教育にも力を入れて行こうという」想いで「国際」を冠にしているとのことで、日本を代表するような高い技術と高い志を持って日々診察にあたっていることが伺えますね。
なぜGoogleストリートビューを導入したのか
そんな高水準の病院がGoogleストリートビューを導入したのはなぜでしょうか。今回のご担当者は武久様です。
きっかけは、患者さんが施設の下見のためにわざわざ病院を訪れていることを知り、「足を運ばなくても、病院内の様子を紹介できる方法はないか」と考えたことだったそう。こちらの患者さんの大半は紹介で来られるため、初めて来院する方もとても多いそう。これだけ大きな施設ともなると、初めて訪れる時に「迷わないかな」と不安になるのも分かりますよね。そんな方々の不安や負担を軽減できないか、と考えられたそうです。
「最初に考えたのは、院内をビデオで紹介することでした。しかし現実的に不可能だったため、どうしようかと考えている時にGoogleストリートビューの存在を知ったんです。その後紹介を受け、他の施設のGoogleストリートビューを見て『これは便利だ、使えるな!』と思いました」
その頃行ったアンケートの結果でも、最近ではご高齢の方もインターネットを使用していることが分かり、『大きい病院の中で迷子にならないか』『予約制で時間も指定されているけど、どこへ何時に行けばいいんだろう』という不安を、Googleストリートビューで解決出来ると導入を決定されたそうです。
今後については、「公開されたGoogleストリートビューをホームページに載せることで、患者さんにとってより親しみやすい病院になれれば良いな、と思います。大きな病院なので敷居が高いというイメージが強いと思いますが、その敷居が少しでも低くなるきっかけになってほしいです」とのこと。私たちにも、少しでもそのお手伝いが出来ると思うと嬉しいです。
武久様、並びに関係者の皆様、撮影と取材にご協力いただきありがとうございました!
撮影ストーリー
それでは、実際の撮影の様子をご覧ください!
病院内は患者さんが快適に過ごせるような施設がたくさんあり、撮影をしていてとても楽しかったです。そちらも合わせてご紹介していきます。
まずは打ち合わせから
まず最初、いきなり撮影に入るのではなく撮影場所やポイント、撮影の手順などを武久様と打ち合わせます。今回は撮影数がとても多かったので気を付けなければならないことがたくさんありました。撮り忘れなどのミスはもちろんのこと、撮影時間に制限や限りがあるため、効率よく施設の中を回る必要があります。いただいていた見取り図を見ながら、撮影をする順番とエリアごとのご希望を聞かせていただきました。
打ち合わせ通り、まずは正面玄関から撮影スタート!患者さんの導線と同じようにそこから中に入り、ロビーを抜けて一階の診察室エリアへ。写真同士がしっかりと繋がるように、撮影箇所を決める時は何回も確認をします。
また、いただいた見取り図に撮影の終わった箇所は印をつけていきます。これで撮影の重複も、撮り忘れも防止できます。エリアごとに何箇所で撮影したかをメモしておけば、撮影箇所が上限を超えてしまうこともありません。
実はこの病院、ロビーがステージのような作りになっていてピアノが置いてあるんです!本当に素晴らしいステージなんですよ。月に一度はロビーコンサートを開催していて、昨年の夏には八神純子さんがいらっしゃったそうです。それ以外にも、クラシックやオペラの歌手、クリスマスにはハンドベル・・・と四季折々でコンサートを開催しています。ボランティアで参加されるアーティストの方も多いそうですよ。お話しを聞いて『素敵!こんな病院初めて!』と、ついついはしゃいでしまいました。私でさえ嬉しいので、長期で入院されている方や通院で来られた方などは、本当に幸せな気持になることでしょう。
一体どんなに素敵なステージなのか、Googleストリートビューを楽しみにしていてくださいね!
お昼過ぎから2回目の撮影の予定だったので、1階の撮影を終えたらそのまま病院の外へ。外観から出入り口までの撮影を行いました。この日はとても風が強かったため、三脚がきちんと固定できるように足元を確認しならが撮影箇所を決めていきます。
病院前の大きな駐車場もほぼ満車でしたが、病院の敷地内にはバス停も。これなら車のない方でも移動に不便することはありませんね。
外観を撮り終えたので、次はまた院内の撮影です。エスカレーターで二階に行くと・・・
なんということでしょう!2階にはテラスがありました!ロビー同様に、ここも患者さんに人気の場所なんだそうです。
普通の病院では、名前を呼ばれるまで外来の前で待ちますよね。長いときは何時間も・・・。しかしここ埼玉医科大学国際医療センターでは、小型の呼び出し機を患者さんに渡してくれるので、待っている間にこのテラスでコーヒーを飲んだり、運良くコンサートに当たった日はゆっくりコンサートを楽しむこともできるのです。呼び出し機を渡してくれても他に場所が無ければ外来の前に座っているだけになってしまいますが、こんなに素敵なテラスがあればむしろ待ち時間が長い方が嬉しいかも?とても病院の中とは思えない素敵な光景に、驚きを隠せませんでした。
さあ、ここからもどんどん撮影していきます。
「診察室までの道順を多く撮影し、道順がちゃんとわかるように」いうご要望があった一方で、診察室は中の様子がなんとなくわかればよいということでした。とにかく、初めていらした方が診察室まで迷わずに行けるように、ということですね。そこで廊下を数多く撮影し、診察室室内はドアを開け出入り口で1箇所のみの撮影となりました。
日の高いうちに撮影してしまいたい箇所や、使用中で後に回さなければならない箇所があったため、一つのエリアを撮影し終えたらその都度打ち合わせをし、効率よく撮影を進めていきます。
あとはひたすら撮影です。
撮って、撮って、撮って・・・
さすが病院!通路がとても長いですね!
桃子のお気に入りスポット
今回のお気に入りスポットは、なんといっても日当たりのいいカフェテラスです。患者さんとご家族がゆったりとくつろぐことのできる開放的な空間。是非体感してください!
↓↓画像の上でクリック&ドラッグすると、360度の景色が楽しめます↓↓
Googleストリートビュー完成!
↓↓画像の上でクリック&ドラッグすると、360度の景色が楽しめます↓↓
初めて訪れる患者さんが迷わないよう、病院内をぐるりと撮影しました。建物の作りだけではなく、患者さんのことを第一に考えて作られたアットホームな雰囲気も伝わると嬉しいです。
まとめ
丸一日かけての撮影は初めてでしたが、とても良い経験になりました。毎回の撮影を通して感じることは、導入される方々がただ「場所を見せたい」というだけではなく、訪れる人のことを一生懸命に考えてGoogleストリートビューを導入されているということです。そのため、「この方が分かりやすいんじゃないか」「ここも入れたい」と、見る人に寄り添ったご提案をたくさん頂きます。様々な場所で様々な形の優しさに触れながら、思いやりをのせた発信を少しでもお手伝いできるように、今後もカメラマンとしての腕を磨いていきたいと思います。