
【ITベンチャーおしゃれオフィス20選】株式会社スパイスボックス
特別企画「ITベンチャーおしゃれオフィス20選」の第12回、今回は「株式会社スパイスボックス」にお邪魔しました。2003年12月に、インターネットを舞台に活動する広告代理店、「日本初のデジタルエージェンシー」として創業した企業です。ソーシャルメディアを活用したプロモーションやHPを始めとするオウンドメディア開発、最近ではIoT(Internet of Things)デバイスなど最先端テクノロジーを使ったさまざまなプロモーションを展開するなど、インターネット領域におけるマーケティング支援のプロフェッショナル集団です。
今回は、スパイスボックスのコーポレート・コミュニケーション室で広報を担当されている松田純子氏にお話をお聞かせいただきました。会社の思いを反映させたオフィス作りなど、興味深い話を聞くことができました。
スパイスボックス コーポレート・コミュニケーション室 松田純子氏
インターネット広告コミュニケーションのプロ集団
――「日本で初めてのデジタルエージェンシー」として創業されたとのことですが、事業内容を具体的に教えていただけないでしょうか。
松田純子氏(以下:松田):「デジタルエージェンシー」とは、主にインターネット上でのマーケティング戦略の立案から広告プロモーションの企画、実行までを担う広告代理店のことです。当社は、これまで300社以上の日本を代表する大手企業のインターネット広告コミュニケーション施策を手掛けてきました。
スマートフォンの浸透、ソーシャルメディアの台頭など、インターネット領域は変化のスピードが早いことが特徴です。当社では、常に時代の変化に合わせてさまざまなマーケティング施策を展開しており、最近では、動画を活用したプロモーションやIoT、VR(Virtual Reality)テクノロジーを活用したプロモーションなどを手掛けています。大手クライアントのプロモーションが多いので、みなさんが目にしたことのある広告がたくさんあると思います。
――オフィスについてお聞きします。現在のオフィスに移転した経緯をお話しいただけないでしょうか?
松田:会社の成長に伴って従業員が増加し、以前のオフィスが窮屈になってきたので移転を決めました。執務スペースの面積は、以前のオフィスに比べて2倍に広げました。新しいオフィスでは、社員が高い生産性を維持しながら、クリエイティブな仕事ができるように、快適に働ける空間を作ることを意識しました。
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広々とした執務スペース。以前のオフィスに比べて2倍の広さになったという。
アイデアや刺激が、次々と飛び出してくる「箱」
――ミーティングルームのあるスペースが少し変わった作りになっていますが、特別なこだわりがあるのでしょうか?
松田:このオフィスは、世界的に活躍するデザイン・オフィス「nendo」の代表である佐藤オオキさんにデザインしていただきました。ご覧頂いたミーティングルームのあるスペースは、「さまざまなアイデアや刺激が、次々と箱から飛び出してくるようなサプライズや喜びを提供する」をテーマにデザインしていただいたものです。これは、社名であるspiceboxの名前の由来でもあります。
ミーティングルームは合計で7つあり、それぞれ大きさや壁の仕上げなどが異なっています。共通していることは、7つとも箱のような形をしているということと、入口が壁を「めくったような形」だということです。入口は、「箱から飛び出してくる」ようなイメージで作ったものです。
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箱の形をしたミーティングルーム。壁がめくれたように開いている。
それぞれの「めくり方」はわずかに変えています。壁をめくるようにして入口を作ることで、ミーティングルームの内と外の境界がいい意味であいまいになり、やわらかく繋がっているように見えます。また「めくれた」壁が、通路を通る人の視界を適度に遮蔽するので、通路を歩いていると次々と箱型のミーティングルームが出現するような空間体験が出来るようになっています。
ちなみに、この「めくれた」壁の裏側はセミオープンなコミュニケーションコーナーになったりしています。
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めくれた壁の裏側には椅子と机を置き、セミオープンなコミュニケーションコーナーにしている。
また、オフィスのエントランスにもメッセージを込めています。当社の入り口は、大きなガラス扉を付けたオープンエントランスで、さらにエントランスから執務エリアに続く扉や壁もガラスにするなど、エントランスから執務エリアがつながるように設計されています。これはオフィスの内外を分断せず、クライアント企業やパートナー企業の方々を気持ち良く招き入れたいという思いを込めています。さらに、「開かれた」エントランスを構えることで、新しいアイデアや素敵な出会いも招き入れられればと思っています。
――従業員同士のコミュニケーションについてはどのようにお考えですか?
松田:仕事のアイデアや、行き詰った業務の突破口などは、仲間との気軽な会話から見つかるものだと考えています。当社の仕事は、スモールチームで素早く進めることが重要です。何かあればすぐに集まって打合せをし、答えを見付け出せるようにオフィスの中心にコミュニケーションエリアを設けています。ここは従業員みんなが自由に交流し、気軽に会話できる場となっています。
――人材採用時にはどのようなことを考慮されていますか?
松田:当社では今、「世界をアップデートしよう」という企業ビジョンを掲げています。これは、広告の枠に収まらず、当社の事業領域であるデジタルの力を使って、人々の生活や文化さえアップデートするような製品やサービスを自分たちの手で生み出そう、という意味の言葉です。この動きの一環として、子会社のIoT企画会社、株式会社WHITEを設立したり、これまで市場になかった「テクノロジー✕ファッション」分野に特化した新メディア「DiFa」の立ち上げなどを行っています。人材を採用する際は、このビジョンに共感していただけるかどうかが重要なポイントだと考えています。
また、当社の哲学の1つに「やってみる精神」というものがあります。頭でっかちにならず、まずやってみよう、という姿勢を推奨するものです。成長段階にあるスパイスボックスは、今後より一層変化に強い集団になっていかなければなりません。過去の成功体験や慣習にとらわれず、会社として新しいことにチャレンジし続けていく必要があります。スパイスボックスで働く人には、ぜひその変化を楽しんでもらいたいと思っています。
人々の生活や文化をアップデート
――今後はどのような方向に事業を展開されるおつもりですか?
松田:先に申し上げましたが、今私たちは「世界をアップデートしよう」という大きなビジョンを掲げています。まだ歴史が浅く、変化の激しいデジタル領域において可能性は無限に広がっています。IoT企画会社のWHITEや新メディアの「DiFa」のほか、さらに新しい領域への挑戦を続けていきたいと考えています。
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