
【ITベンチャーおしゃれオフィス20選】株式会社ホールハート
特別企画「ITベンチャーおしゃれオフィス20選」。第5回となる今回は、「株式会社ホールハート」にお邪魔してきました。
2009年創業、広告・インターネット業界に特化した人材紹介や、セミナー・交流会の開催など、「人」を通して同業界の活性化を目指す「コミュニケーションエージェンシー」という新しいビジネスを展開しています。
今回お話をうかがったのは、代表の小野進一氏。かつては宣伝会議の取締役を務め、2015年の「ヘッドハンターサミット」では、広告部門で年間MVPも受賞されたんだとか。同業界への熱い思いをたっぷり語っていただきました。
株式会社ホールハートの創業者であり、代表を務める小野進一氏
本記事の内容
業界内での横の繋がりを強くしたい
――貴社は人材紹介を主に手がけているという印象がありますが、実際はどのような事業に取り組んでいらっしゃいますか?
小野進一氏(以下:小野):広告業界、インターネット業界に特化した人材紹介が柱となる事業ですね。その一環として、転職支援サイト「アドベンチャーズ」を運営しています。広告業界、インターネット業界を志望する学生に向けた「新卒アドベンチャーズ」というサイトも好評です。
それから、9月からは「buddyz」というメディアを立ち上げて、新しいサービスの提供を始めています。業界で働く人々の学びの場や、交流する場を作るサービスです。これからは「buddyz」にも注力していきたいですね。
――「buddyz」の目指していることについて詳しく教えて下さい。
小野:広告業界、インターネット業界内で人材交流を促進するということですね。具体的にはセミナーや勉強会、食事を交えての交流会などを企画していきたいと考えています。業界内のコミュニケーション活性化を第一に考えているので、セミナーや交流会への参加料金は基本無料なんです。
先日はブルーカレント・ジャパンの代表取締役である本田哲也氏をお招きして、セミナーを開催しました。本田氏は「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル」に公式スピーカーとして登壇し、「なぜ日本人は世界一クリエイティブなのか」というテーマで講演して聴衆の大喝采を浴びています。日本国内ではまだこのテーマで講演されたことがないとのことでしたので講演をお願いしました。
「buddyz」では、真面目で硬いテーマから、楽しくてリラックスできるようなテーマまで幅広く扱っていきたいと思っています。先ほどお話したように、「buddyz」は業界内で人材交流を促進することが目的です。言い換えれば、業界の「横のつながり」を強めることをを目指しているんです。例えば、今は違う企業で勤務しているという人たちが、将来一緒に仕事をするようになる。そのきっかけを作りたいと思っています。また、異なる企業に所属しているが、同じ年に社会人になった人たち、つまり「同期」ですね。そういう人たちが交流する機会なども提供していきたいですね。
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ホールハートのオフィス内にあるイベントスペース。ここでセミナーや交流会を開催しています。
ルールを作らず自由な社風へ
――ホールハートという会社について少しお聞かせください。どのような会社にしていきたいとお考えですか?
小野:基本的にはルールをあまり作らずに、働きやすい環境を作りたいと考えてます。最近になって従業員が5名から15名に増え、先月はようやく管理担当を採用できました。これから働きやすい就業制度などを構築していこうと考えてます。
従業員が5名で、管理担当もいないという状況が続いていましたが、その頃は1日の業務終了時刻が10時を過ぎてしまうことがよくありました。この状況については以前から気にかけていまして、過去には朝の出社時に「今日は何時に帰る」と宣言する制度を運用したことがあります。宣言した時間にしっかり帰れたら賞金を渡すというものです。
ほかにも、帰りが夜遅くなってしまった次の日は、午後出社を許容するという時間が調整できる制度もあります。その日の仕事量に合わせて帰宅時間を調節し、たとえば早く終わった日には好きなアーティストのライブに行ったりするのも良いことだと思っていますから。
経費などのお金の使い方については、自由にやってもらっていますね。実は、私はまだ領収書の申請を否決したことがないのです。たまにびっくりする額の申請も来ますが、一応決済するようにしています(笑)。今後も色々な制度を試しながら、働きやすい環境を作っていきたいです。
採用基準は「本当に人が好きであること」
――人材を採用するときは、どのような基準で選ばれていますか?
小野:まず、弊社はベンチャーなので成長意欲は欠かせないと思っています。そして私自身が最も重要だと考えている点が「本当に人が好きであること」です。私たちが普段お付き合いしている広告業界、インターネット業界の企業は、人が考えたものを提供することでビジネスを進めています。つまり、「人が資産」となるわけです。
ですから、資産である「人」によって売り上げが浮き沈みすると、本当に強く感じています。私自身そのように思っているからこそ、採用時には業界の資産である「人」を大切に思い、「人」を通して業界を変えていきたいという熱意を持った人を選びたいですね。
開放感重視のオフィスで、働きやすい環境づくりを
――働く場所であるオフィスについてこだわりはありますか?
小野:オフィスは開放感がある方がいいと思うんです。だからここを見つけたときは「出会えてよかった!」と思いました。この天井、一般的なオフィスよりも1mくらい高いんです。だから開放的な気分になれる。もともと、オフィスっぽくないものをイメージしていましたし、ぴったりだなと思いました。
それからオーディオ機器にもこだわったんです。私は音楽が好きなので、オフィス内のスピーカーやアンプなどは全て私が秋葉原を一日中回って探してきたものです。ただ、機能を使い切れているかと言われるとよく分かりませんが(笑)。
――たしかにこれだけ天井が高くて開放感があると、ストレスも感じにくくて良いですね。参考にされたオフィスはありますか?
小野:個人的に空間デザインが好きなので、自分自身のイメージで作っていきました。このイベントスペースにあるテーブルやイスもすべて自分で選んだものなんです。このテーブルとイスはそれぞれ別々に売っていたものですが、自分で見つけて組み合わせてみたんですよ。
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イベントスペースにあるテーブルとイス、オーディオ機器は小野氏自らセレクト。
人材交流を通して、業界をもっと発展させたい
――では最後にホールハートの今後のビジョンをお聞かせください。
小野:他の業界と比較したときに、「広告、インターネット業界は、勤務時間やスキルに見合った収入が得られる業界」と言われるようにしていきたいです。この業界はとても歪みが大きいと以前から感じていました。人材を通して広告業界とインターネット業界のよい所を上手く合わせて、より良い方向へ向かわせることができたらいいなと思っています。
――「業界の歪み」とは、どのようなものだとお考えですか?
小野:インターネットの業界は歴史が浅く、試行錯誤しながらビジネスモデルの基盤を作っているのが現状だと思います。基盤がしっかりしていないので、売り上げという形の成果が見えにくい、それに伴って仕事量が多くなる。ビジネスモデルを確立した、歴史ある業界に比べると定時で帰れることがとても少ないという現状があります。
業界として、ビジネスモデルの基盤を完成させるには、本来30年くらいかかるものかもしれません。そこで私たちが従来型の広告代理店とインターネット業界の人材交流を促進し、2つの業界の良い所を合わせて、20年、10年で基盤を作れるように手助けができればと思っています。
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会議室には「Harajuku」「Shibuya」「Ebisu」と、オフィス近郊の町の名前が付いている。ここに示したのは「Ebisu」。
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